August 01, 2004

still life

『この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。
 世界はきみを入れる容器ではない。

 世界ときみは、二本の木が並んで立つように、
 どちらも寄りかかることなく、それぞれまっすぐ立っている。

 きみは自分のそばに世界という立派な木があることを知っている。
 それを喜んでいる。
 世界の方はあまりきみのことを考えてないかもしれない。

 大事なのは、山脈や、人や、染色工場や、セミ時雨などからなる外の世界と、
 きみの中にある広い世界との間に連絡をつけること、
 一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和をはかることだ。
 たとえば、星をみるとかして。
 

     from "Still Life"
        bv Natsuki Ikezawa


chakovsky at 21:27│Comments(0)TrackBack(0) books 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Archives
Categories